雪の精霊
落ち葉も硬い寒き朝 心躍らせ家を出る 横殴る白も凍りつき 足を滑らせ歩き行く 知らぬ間に背後にも 氷を踏み割る音がする 寒さに負けぬ粋な人 挨拶せんと振り向くと 舞いつ落つるは雪の粉 小鳥が一羽留まるだけ
落ち葉も硬い寒き朝 心躍らせ家を出る 横殴る白も凍りつき 足を滑らせ歩き行く 知らぬ間に背後にも 氷を踏み割る音がする 寒さに負けぬ粋な人 挨拶せんと振り向くと 舞いつ落つるは雪の粉 小鳥が一羽留まるだけ
蟲の声 まろやかにする 障子かな
銘々に 己が宇宙を 剥き出して 彷徨い暮らす 虚の都市哉
読み終えて 深いため息 書の呪い
花火指し 寄せては返す 人波の 持ち寄るものは 夏の寂しさ
惜しむほど なお鮮やかな 緑かな
湧き出でて 身体を包む 流れ湯に 混じり溶けるは 継ぎし泡沫
祝い咲き 白い躑躅の ドレス哉
里帰り 枕に沈み 迎ふ春 咲き満つ花ぞ 今は恋しき
先見えぬ 縋る糸なき 苦しみに 和らぐものは 人の温もり
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