翠雨

雑踏を抜けた狭い部屋

紅い帳に碧い板

部屋に拡がる柔い白

冷えた翠雨の昼下がり

飲み物食べ物持ち寄って

過去も未来も持ち寄って

ただ緩やかなひと時を

分け合うだけの昼下がり

この集まりが偶然か

必然なのかは解らない

それでも笑顔が咲いたなら

逢うべき集まりだったんだ

このひと時が終わったら

みんな雑踏に溶けていく

溶けた先でも集まって

仲良くできると嬉しいね

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1 個のコメント

  • ツイキャスでお話を聴いてこの詩を読見直すと
    この詩の持本質がわかった気がしました。

    頼麦さんの優しい視線で綴られていて、その時の心情が
    凄く伝わる素直な詩です!!

    印象的だったと言われた皆さんの笑顔
    まるでお花見だったと上手い表現をされました(笑)
    そこで一句

    密やかに 集いし仲間 笑顔咲く
    見守る頼麦 桜見物

    因みにタイトルの「翠雨」って素敵ですね。
    葉を濡らす雨のことで夏の季語なんですね。
    頼麦さんが使う言葉は多様な上、知らない言葉もあるから、
    調べてみました。

    日ごとに濃くなる青葉を濡らし、清々しい輝きを与えるから別名「緑雨」とか「若葉雨」とも呼ばれる。

    雨に濡れた青葉はより瑞々しく一筋の光が差し込むたび
    緑はキラキラと輝き、まるでエメラルドのような色彩を放つとか。

    きっと…頼麦さんには仲間の存在がキラキラと輝き
    次の詩にあるようにこの日掴んだ“ひとつの光”だったのかもしれませんね。

    良い時間を過ごされましたね。
    改めてこの詩に頼麦さんの気持ちを感じて私も優しい気持ちになれました。
    実際にお話を聴いてから読む方がより伝わり
    それこそ「琴線」に触れます。

    有難うございます。

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