木の実

こうべを垂れて鳥居をくぐる
一歩一歩を踏みしめる
どこか世界から切り取られたような
爽やかな静寂が身を締める

ご挨拶の前に泥を落とすのは
なんだか申し訳ない気持ちがして
一度鳥居の外に出て
広場の隅で足踏みした

こうべを垂れて鳥居をくぐる
一息一息を噛みしめる
どこかに神様が住んでいるような
厳かな優しさが身を包む

ご挨拶の後の欅並木
木陰の椅子に子供が二人

いたずらっぽい笑い声に
過ぎて後ろを振り向くと

もうその姿は影もなく
椅子には木の実が落ちていた

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1 個のコメント

  • 神秘的で素敵な時ですね。

    本当にあったとするなら、
    きっと一緒に遊びたくて
    近寄ってきた童神達なのかもしれません。

    木の実を残していくなんて本当に可愛い。
    仲良くなりたくてきてくれたのですね。
    こんな可愛い体験してみたいものです❆︎❆︎

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