友よ

失意の渦中にいる友を想う。

彼にはどんな言葉も届かない。

言葉が力を失くすこんな時、

大切なものは言葉ではない。

どうか友の胸の内に、

希望よ芽生えてくれぬかと、

只願うこの想いそのものに、

きっと代わらぬ意味がある。

僕はこの願いを知っている。

彼がまた希望の陽のもとで、

再び歩まんとする時に、

側に居られればそれでいい。

今はただ友のため願おう。

いつか願いが世界に混ざり、

僕の知らない誰かに宿り、

悲しみを溶かすその日まで。

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