部屋の暗がりに慣れた目に、
あまりに眩しい陽の光。
おぼつかない足取りで、
なんとか行き着いた定食屋。
ふるえる指で券を買い、
人の目気にして腰を下ろす。
運ばれた卵とじ定食に、
味覚を取り戻した嬉しさに、
喜びに、
感謝に、
幸せに、
ただただ泣いてかき込んだ。
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味がわかることは幸せだ。
味がわかることは喜びだ。
命をつなぎ生きていく希望だ。
味がわからなければ、
何でも同じ味ならどうだろう。
僕らの食べる気力は失せゆき、
みるみる身体は衰弱し、
そうして限りなく死に近づく。
僕らは味覚に感謝して、
一食一食を有り難く楽しもう。
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