猿芝居

朝からァあまりに風の強いモンだから、今日の収録は諦めた。こういう日は静かにしているに限る。一日、読書の日にしようっテェ決めた。融通の効かねェもんで、こうと決めたらそればかり。

あっしン中で最近流行りの義理人情。日本の心を冷凍保存したような物語。日本が行き詰まってるっテェそりゃあ、ここに答えが書いてある。みんな急ぎすぎて、大事なモンを取り落としちまったんだ。

居間に枯れる花をボーッと見つめるってェと、周りの葉っぱから先に枯れ、花は未だ瑞々しい。ありったけの生気を集めて華ァ保つタァ、美事な生き様だ。痺れるネェ。こんな生き方をしてぇモンです。

なんだっテェこんな口調かって、私ァすぐに影響されるタチなんでさぁ。あんたァ耳がいいねぇなんて言われたのは青天の霹靂、こりゃ語り手にゃあいい武器だって言うんです。こりゃありがてえ。取り落としちまう前に、使えるモンは使って生き延びさしていただきやす。

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1 個のコメント

  • 頼麦さんの生声で語って欲しいです。
    感受性豊かな頼麦さん。普段書かれる詩や物語などからも感じ取れる繊細で、お優しいお人柄が伺えます。
    日記ではあるのでしょうけれど、読上げたらどんな語り口調に仕上がるのかしら?

    植物は、子孫を残すために花を咲かせます。一概に言えないことですが、厳しい環境にあればあるほど美しく際立ち、生き延びるために変化してゆくとのこと。

    生きたいと切に願う植物のその姿。
    見習わねばなりませんね。

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