蝶の使い
車を停めて坂を下ると 石造りの墓が整然と並んでいる 右手には持参した花を 左手には水を汲んだバケツを持ち 照りつける太陽の下 ご先祖様の眠る場所を探す 一人で来るのは初めてだったから 暫しの間、立ち尽くした 吹き抜ける風…
詩
車を停めて坂を下ると 石造りの墓が整然と並んでいる 右手には持参した花を 左手には水を汲んだバケツを持ち 照りつける太陽の下 ご先祖様の眠る場所を探す 一人で来るのは初めてだったから 暫しの間、立ち尽くした 吹き抜ける風…
詩
腰ほどの高さの小さなくぐり戸を抜けると 目の前は一面の碧だった 真っ白な手すりに身体を預け ここまで登り切ってくれた脚を労わりながら 季節に似合わぬ涼やかな潮風を感じる わあ〜キレイだね〜 後から登ってきた観光客が次々に…
詩
あー 気持ちが悪い 文字を打つ手も覚束ない あー 気持ちが悪い 画面を見る目も定まらない あー ここはどこなんだ ここは休むべき場所ではない あー これはなんなんだ この這いつくばる木偶の坊は 油断をすると 吐き気がする…
詩
僕らきっと同じ空の下に居たんだ どれだけ時差があろうともね 僕らきっと同じ空の下に居たんだ どれだけ距離があろうともね 時には辛いことに心を痛めて 自分の不幸を呪ったりしたんだ 時には哀しいことに囚われて 自分の殻にこも…
詩
こんなはずではなかったのに こんなはずではなかったのに こんなはずではなかったのに こんなはずではなかったのに 気づかぬほどの過ちが 知らず知らずに重なって 取り返せぬほどになり 台無しになる時がある こんなはずではなか…
詩
こんな日のため生きている そう言い切れる時がある 芋虫に皆で叫んだり 贔屓の店で唸ったり 安い遊びに興じたり 暮れる空に見惚れたり こんな日のため生きている そう言い切れる時がある こんな日のため生きている そう言い切れ…
詩
だれかになじみたいのなら ただ ただ そばにいることだ あいてが うれしくあろうとも あいてが かなしくあろうとも たがいにちょうどよいきょりで ただ ただ そばにいることだ どこかになじみたいのなら ただ ただ そこに…
詩
結局のところ 自分は自分にしかなれないらしい いかに 隣の芝を見ようとも いかに 対岸に憧れようとも 結局のところ 自分は自分にしかなれないらしい
詩
なにひとつ手につかなくて 日々もんもんと空を見る かつてはここを抜け出して 楽しく過ごせたはずなのに 何度もぐだぐだ考えて ああだこうだと考えて 同じところをぐうるぐる こねくり回してぐうるぐる だけど本当…
詩
ああ 時間がない 時間がない 今日も明日も明後日も やるべきことで埋まってる きっとこんな日々だけが 死ぬまで続いていくんだろう まてよ それはいやだな 人はいつ死ぬかわからない 今日みたいな忙しい日が 最後の日だなんて…
最近のコメント