ブログを設立して五年が経過した。あの日から五年。まだそんなものか、と思う。生き抜く方法もわからず、全てが手探りだった日々。既定路線から外れてしまった先にできることを問い続けた結果、最初に自分の意思で立ち上げたものが、このブログだった。
当時の自分には、書くことしかできなかった。全てを失った後、それでも自分にできることは、言葉を紡ぐことだけだった。安いが高い初期費用に加えて維持費もかかり、延々と赤字運営が続いた。そのくせ五年も続けられたのは、自分にとって唯一、何にも囚われずに自己表現のできる場所だったからだろう。今でもそうだ。
この五年の節目で、このブログは完全に黒字化したらしい。運営するにかかった全ての支出を、ブログ単体の収益が上回った。有り難いことだ。随分と時間がかかったし、「稼ごう」とすればもっと早く達成しただろうが、それでは目的を違えてしまう。ここは書きたいことを自由に書く為の箱庭だ。
現時点で非公開を含む記事数は500を数えた。一部、初期の記事を後ろに下げているのは、拙さへの恥じらいからだ。今書くものも、未来の自分からは拙く映るだろうが、今の自分には今の自分がどう感じるかが全てである。なんと言われても公開しません。そのうち、気が変わるかもしれないけれど。
日記に小説に詩の創作。思いつくままに書き連ねてきたが、自分が「何」を書く人間なのか、正直まだ解らない。今日、全集を通じて対話した瀬戸内寂聴先生は、「開き直ってから書き易くなった」と仰っていた。この感覚が大事なのかも知れない。本能に正直に書く内に答えは見えるだろう。
寂聴先生は全集発表まで五十年の歳月、筆一本で生きたそうだ。五周年をあと九回分か。気が遠くなるね。自分に残された時間は刻一刻と短くなる。それは皆同じだ。なるべく後悔しないように生きたい。このブログが末長く、細々と愛され続けることを切に願う。あの日の自分にも届くといいな。
スポンサーリンク
五周年、おめでとうございます。
5年といえば「オギャー」と生まれた赤ちゃんが来年はピカピカの一年生になる頃です。
生まれてから寝返りをし、おすわりをし、歩き始め、言葉を覚える‥たくさんのことを学びます。誰にとっても貴重で二度と戻らない時間です。この五年を
愛おしいと思ってくださいね。
私は新参者ですが頼麦さんに出会えて本当に良かったです。五年、続けてくださったからだと思います。
ありがとうございます。これからも5の9倍続けてくださりますように。
私は多く傷つき
多く苦しんだ人が
好きです。
挫折感の深い人は
その分
愛の深い人になるから
瀬戸内寂聴さんの言葉です。
この言葉を知り 頼麦さんが思い浮かびました。
色んな経験をしてきたからこそ
あなたの今があるのですものね 頼麦さん。
まずは、五周年おめでとうございます。
私はこちらのブログ拝見するようになって、まだ日は浅いです。ですが、公開されているもの全て目を通させて頂きました。
今では、仕事帰りや帰ってきてからの家事後に更新のメールが届くのを楽しみに心待ちにし、日課となっています。
私自身は文才は壊滅的かと思おます。
それでも、頼麦さんの投稿を見てコメントをして応援してますとエールが届くように拙い文章ですが、毎回コメントさせて頂いております。
これからも、更新心待ちにしています。
いつも、いつもありがとう。