ふと隣を見ると、鴨がうとうとしている。
ポカポカ暖かくて、眠たくなっちゃうよね。わかるよ。
銀杏の木はそろそろ半数が秋色に染まり、冷たい風に揺られている。
今年の秋は無かっただなんて声を毎年きくけれど、それは目を向けていないからではないのか。
スマホから顔を上げれば、外に目を向ければ、秋はそこにある。
日本から季節が無くなっているのか、日本人から季節が無くなっているのか。
あなたは、どう思う?
白鳥が二羽、横切る。
すれ違うように鯉が二匹、泳ぎ行く。
君たちはきっと、秋を感じているよね。
日本には季節があるよね。
うとうとしていた鴨は、遂に顔を埋めてしまった。
水場には背を向け、昼飯に群がる仲間なんてお構いなしだ。
いいねえ。
一緒に風を、孤独を、美しい温もりを愛そうじゃないか。
誰も座らないベンチで、僕も秋を感じるよ。
小さな島国の、ほんの刹那の温もりを持って。
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素敵な詩ありがとうございます
スマホは大事ですが、ウォーキングの時は自然を感じることが大切だと思います
銀杏並木は実か踏み潰されて白い粉で化粧しているみたいでした
こんばんは。今日は、執筆に専念なさったのですね。と言うより、書きたくなるような出来ごとであったと言う感じでしょうか?(◍•ᴗ•◍)ちゃんと日本には、まだ四季がありますよ。頼麦さんのおっしゃる通り、ただ人間が忙しくなり、季節を感じる事より夢中になることが多すぎるなかもしれませんね。変わりゆく空の色、頬を撫でる風、浮かぶ雲の形、表情豊な山々、海に沈む夕陽、夜眺める星空、陽ざしの暖かさ、空を飛ぶ鳥たち、季節ごとに変わる虫達の鳴き声。本当は、たくさんのところで季節は動いていますが、気が付けないほどに忙しい現代は、本当にもったいない。心が窮屈で息苦しくなってしまいそうです。外に出て、自然の中で深呼吸したらほら、きっと心にすき間が空いて、また新しい素敵な宝物に出逢えますよ(*´ω`*)頼麦さんの素敵なお散歩。また、聴かせてくださいね╰(⸝⸝⸝´꒳`⸝⸝⸝)╯
最後の2行がとても好きです。
らいむぎさんが座ったベンチは陽だまりね、、陽がたまるの。優しい温もりが残っていそう。
一行一行沁み渡りました。
秋生まれのせいか私は秋が大好きです。
私はすっかりおばあちゃんですが、たまに公園に行ってのんびり散歩をしたり、樹々の葉っぱの色の移り変わりを見上げたり、湖面にまったりと浮かぶ鴨たちの様子を見たり、ペンキの剥げたベンチに座って遠くの藤棚を見渡したり、近くでママとランチを食べているお子ちゃまの可愛い笑顔を見たりしています。
日本には確かに四季がありますよね。若い方は忙し過ぎて、自然に目を向ける暇が無いのでしょう。
私はそれに癒されています。
毎晩ゆっくり朗読を聴かせて頂いて眠ります。
いつも耳障りの良いお声と、表現の素晴らしに感動しています。これからも、私達リスナーのために、朗読を続けてくださいね。お身体、喉を大切にしてください。