消しゴムの証言
うちのご主人はいつまでも子どもだ。 いい歳してボクを使って遊んでいる。 意味もなく部屋を探検させたり、 他の文房具と決闘させたりする。 まったく、くだらねぇよな。 | ボクらは消すために生まれてきた。 身を削り働くために…
うちのご主人はいつまでも子どもだ。 いい歳してボクを使って遊んでいる。 意味もなく部屋を探検させたり、 他の文房具と決闘させたりする。 まったく、くだらねぇよな。 | ボクらは消すために生まれてきた。 身を削り働くために…
額に柔らかな温かみを感じる。 スネにあたる温風が心地いい。 ふわりふわりとまどろむうち、 心安らかに眠りに落ちていく。 これだけの年月を生かされて、 今思い浮かぶのはどうしてか、 幼い頃の記憶ばかり。
もうすぐ節分やってくる。 その日のために買った寿司。 あまりに美味しそうなもんだから、 冷蔵庫から出してみて、 いやいやダメだと戻す日々。
雲ひとつない空のもと、 屋根の金具を見つめてる。 あの金具は屋根の片隅を、 誉められもせず支えてる。 重い重いと言いながら、 誉められもせず支えてる。 そのためだけにつくられて、 役目を終えるその日まで、 静かに僕らの生…
温かいものを飲むときは、 陶器のコップが丁度いい。 指で触って熱いなら、 きっと飲んでも熱いよと、 猫舌の僕に教えてくれる。 おまけに飲んだ後なんか、 汚れが落ち易いもんだから、 持ち主が多少ずぼらでも、 許されちゃうっ…
今日もちっぽけな物語を紡ぐ。 友に励まされながら。 確執に苛まれながら。 広い世界の片隅で、 誰かの支えになりたいと、 今日もちっぽけな物語を紡ぐ。
どんなに言葉に気をつけたって 意図せぬ誰かを傷つけてしまう。 どんなに良かれと行動したって 思わぬ誰かの邪魔をしてしまう。 反省ばかりの毎日だけど、 きっといつか皆を癒せるように、 今日も迷うことを辞めず行こう。
失意の渦中にいる友を想う。 彼にはどんな言葉も届かない。 言葉が力を失くすこんな時、 大切なものは言葉ではない。 | どうか友の胸の内に、 希望よ芽生えてくれぬかと、 只願うこの想いそのものに、 きっと代わらぬ意味がある…
部屋の暗がりに慣れた目に、 あまりに眩しい陽の光。 おぼつかない足取りで、 なんとか行き着いた定食屋。 ふるえる指で券を買い、 人の目気にして腰を下ろす。 運ばれた卵とじ定食に、 味覚を取り戻した嬉しさに、 喜びに、 感…
いらっしゃいどうも、こんばんは。 ねむり屋のらいむぎです。 いつも読んでくださり、ありがとうございます。 ちょっと節目のようですので、今日は詩ではなくて、文章を書いてみようと思います。 毎日、詩を書くようになって二ヶ月と…
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