カボス

強風にカテナリー曲線がたわんでいる。

風向は北のようで、こちらの窓には降り込んでこない。

不謹慎かも知れないが、こういった異常時には胸が躍ってしまう。

安地に居る余裕と平凡を好まぬ厄介な性格のせいであろう。

そんなことを書いていたら戸を叩く音がした。

開けると大雨でぐっしょりの配達員が肩で息をしていた。

ご苦労様です、と声をかけて扉を閉め中身を改めるとカボスが入っていた。

母からのしわしわのメッセージカードには、

カボス 🍊

やき魚、カツオのたたき、おなべ、何にでも合うよ。うちは、やきそばにかけました。(^ ^) ♫

と書かれていた。

これが夕飯を焼きそばにしようとしていた日に届くのだから恐ろしい。

幼少期から愛してやまない、同封のアーモンドチョコを頬張る。

もうひと踏ん張りするか!と気合を入れた午後であった。

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3 件のコメント

  • 嵐の前の静けさに、ゾクゾクする時あります、、不思議な空模様とかにワクワクしたり。なにかが起きそうで。怖い事はいやですが。いつもと違う雰囲気は素敵ですよね、、でもカテナリー曲線てなにかなあ、、エキゾチックに響きます( ◠‿◠ )、、

  • カテナリー曲線、私も知らなかったので
    調べてみました。なる程です。

    本をたくさん読んでいるだけあって
    語彙力が豊富ですね。さすが‼️

    お母さまからのカボスの宅配便と、
    愛のこもった、しわしわのメッセージカード
    素敵ですね。

    やっぱり、「愛」ですよね✨✨

  • 建築を学んだかたなので、カテナリー曲線がスッと詞に出てくるのが流石だと思いました

    カボスもですが、アーモンドチョコも同梱していることに自分事のように感じました
    もう何でも自分で好きなものを買えてるのに、何故か子供の時から好きだった食べ物やお菓子を送ってしまいます
    親は皆、同じだなぁと…あらためて感じました

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