ひととき
一枚の画面よりも 一冊の本を 一冊の本よりも 一望の景色を 一望の景色よりも 一時の幸せを
一枚の画面よりも 一冊の本を 一冊の本よりも 一望の景色を 一望の景色よりも 一時の幸せを
夏の暑さの中で冬の寒さを思い出せず 冬の寒さの中で夏の暑さを思い出せぬ ように 浮いている中では沈むことを思い出せず 沈んでいる中では浮くことを思い出せぬ もしも あなたが沈んでいるなら せめて自分を優しく労り きっとま…
心が落ち込んでくると ふと誰かとの共通点を探してしまう あの人は自分と同じ誕生日だとか あの人は自分と同じ名前だとか あの人は自分と同じ疾患持ちだとか 自分は誰かとつながっていると感じ 安心させたいだけなんだ
ねむい どう目を開けようとしても まぶたが閉じる 理由なんていらない あんな悩みもこんな現実も 何も考えられない 今はただねむろう ねむいのだから
散歩はいい 近くて遠い数多の日常から離れ 身近な世界とつながれる そこには緩やかに流れる 名も知らない隣人の日常がある きっと僕らの心は 目まぐるしい変化に疲れている たまには足を動かして 身体で考えてみてはどうだろう
今日はどこに向かおう 今日は何を見つけよう よし この川に沿って歩こう お気に入りの音楽で 足取り軽く 変わりゆく日常を 噛み締め歩く 今日は公園に着いた 今日は変な松を見つけた よし これを今日の幸せにしよう
誰かにとっての純な関わりが誰かにとっての不純な関わりだとして 純な気持ちの行き場はどこなのか どうしたら浮かばれるのか 断じて行き場はない 断じて浮かばれもしない 小さな心の隙間を埋めたいという大きなエゴが 誰かを悲しま…
黄昏に染まる水平線に 太陽が沈んでいきますと 薄明かりの残る空に 星々が浮かんでまいります 目を閉じて心安らかに 流れる声に耳を傾ければ 夜空の向こうに 星座の物語が聞こえてくるようです
夢から覚めることがわかった だから 澄み切ったふたりだけの海で 楽しかったよありがとうと伝えた 破天荒な旅だったけれど 少しだけ追われる彼女を運命から連れ出したかった 外車になんて乗った経験はないあの夢は僕の記憶ではない…
こんな人生はどうだろう? 狭いワンルームから出られず開け放たれた窓からジロジロ見られる こんな人生はどうだろう? 十分に体も動かせなくて血も肉も衰えるばかり こんな人生はどうだろう? 手を伸ばしたくても伸ばせずドアを開け…
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