碧と白
腰ほどの高さの小さなくぐり戸を抜けると 目の前は一面の碧だった 真っ白な手すりに身体を預け ここまで登り切ってくれた脚を労わりながら 季節に似合わぬ涼やかな潮風を感じる わあ〜キレイだね〜 後から登ってきた観光客が次々に…
詩
腰ほどの高さの小さなくぐり戸を抜けると 目の前は一面の碧だった 真っ白な手すりに身体を預け ここまで登り切ってくれた脚を労わりながら 季節に似合わぬ涼やかな潮風を感じる わあ〜キレイだね〜 後から登ってきた観光客が次々に…
詩
あー 気持ちが悪い 文字を打つ手も覚束ない あー 気持ちが悪い 画面を見る目も定まらない あー ここはどこなんだ ここは休むべき場所ではない あー これはなんなんだ この這いつくばる木偶の坊は 油断をすると 吐き気がする…
詩
自らの足で歩き、弱さを認め、孤独と友人になる。 全ての道程は血肉となり、愛おしい物語となり、明日を彩る光と影になる。 それ等の営みも何時か朧げな夢となり、微睡みに溶けていく。 美しく懐かしい想い出を抱いて目を閉じる日まで…
雑草日記
先日、一つの大きな選択をした。人生に何度かある、道筋を大きく変える選択だ。決断の前は散々悩み、幾つかの選択肢の間で揺れ動いた。しかし、選択を終えた今、ある仮説が頭に浮かんでいる。 「人生における全ての選択は、単なるバラン…
詩
季節外れの雪が降り 僕は夜明けを待っていた 目が覚め窓を開けたなら 全てがきっと真っ白だ 屋根も車も石も木も 傘も線路も土も葉も 何度も頭に描いては 心躍らせ目を閉じた 期待外れの光景が 僕の目覚めを待っていた 起き出し…
詩
きのう あれほど越え難く険しかった壁が あまりにも高く あまりにも厚く 越える望みは無く思えた壁が たった一夜 君と言葉を交わしただけで きょう いつの間にか僕の後ろに立ち あまりにも柔く あまりにも強く 背中を支えてく…
詩
生きるって 簡単なことじゃないな 抱えるものが多くて つぶれそうだ 脱ぎ捨てられたら どんなにいいか あの日の誓いも 忘れるくらいに 生きるって 簡単なことじゃないな 聞こえる声が多くて つぶれそうだ 独り…
詩
僕らきっと同じ空の下に居たんだ どれだけ時差があろうともね 僕らきっと同じ空の下に居たんだ どれだけ距離があろうともね 時には辛いことに心を痛めて 自分の不幸を呪ったりしたんだ 時には哀しいことに囚われて 自分の殻にこも…
詩
こんなはずではなかったのに こんなはずではなかったのに こんなはずではなかったのに こんなはずではなかったのに 気づかぬほどの過ちが 知らず知らずに重なって 取り返せぬほどになり 台無しになる時がある こんなはずではなか…
詩
こんな日のため生きている そう言い切れる時がある 芋虫に皆で叫んだり 贔屓の店で唸ったり 安い遊びに興じたり 暮れる空に見惚れたり こんな日のため生きている そう言い切れる時がある こんな日のため生きている そう言い切れ…
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